Lamborghini P140 Prototype (1990)

Conceptcar/Prototype コンセプトカー/プロトタイプ
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マルチェロ・ガンディーニによるデザイン

P140は1987年頃から始まった、
市販化されなかった試作車に与えられたコードネームで、
当時の次世代ランボルギーニの開発における試作車のプロジェクトの一つです。
最終的には1991年の湾岸戦争による原油価格高騰で立ち消えになりました。

4.0 ℓ V10 (375ps) をミドシップに搭載する実走プロトタイプで、
2008年のペブルビーチコンクールデレガンス (2008 Pebble Beach Concours d’Elegance) で存在が公になったモデルです。
各社の最高速テストが行われる、
イタリアのナルドサーキット (Nardò Ring) で、
1号車のオレンジの個体が 295 km/h (183 mph) を記録したそうです。

2シーターのレイアウトに取り外し可能なタルガルーフを備え、
プロトタイプは3台作られた(4台という情報もありました。)そうで、
1号車はオレンジ、
2号車はエンジンのないモックアップの状態のレッド、
ミュージアムに収蔵されているホワイトの3号車はテスト中にクラッシュしましたが、
レストアされて今に至ります。

現在のウラカンの祖先にあたるV10ランボルギーニ

ランボルギーニとしては初のV10エンジンを搭載しており、
V12エンジン搭載のフラッグシップモデルとは異なる血統を持ちます。
V10搭載のランボルギーニは、
のちに商業的な成功をもたらすことになる
2003年のジュネーブオートサロンでデビューしたガヤルド、
現在のウラカンの祖先にあたるモデルであり、

2+2のウラッコから始まり、
シルエット、ジャルパで途絶えて2018年にウルスで復活した、
V8エンジン搭載のランボルギーニの血統をも引き継ぐものです。

90年代特有のシャープなウェッジシェイプデザインは、
マルチェロ・ガンディーニによるデザインで、
リアのホイールアーチを見れば一目瞭然ですが、
フロントのホイールアーチにも同様の処理をしているのは、
他に例がないのではないでしょうか?

全体的にかなり線が多くて複雑な造形ですが、
給油口の逆台形のカットラインと、
ボディ下端に空力的な処理がされていますが、
これに合わせてドアの下端前方のラインが切りあがっているディテールには痺れます。

トンネルバックを構成するCピラーが、
このように透過するのは珍しいですね。
最高に繊細で斬新な処理です。

このピラー部分はボディに合わせてアールが付けられていますが、
横スリットのダクト部分を上から覆うひさしのようになっていて、
エンジンルームの熱気を排熱するとともに、
雨などが入らないようになっていると思われます。
後ろの露出している縦スリットのダクトは、
角度がついており起き上がっていますが、
ここから吸気するんでしょうか?

ランボルギーニは当時、
クライスラーに買収されていて、
クライスラーのデザイナーによる修正が反映されていたといわれているディアブロと比べて、
かなりピュアな意図を感じます。
市販されたランボルギーニにはない、
ガンディー二のデザインエッセンスを存分に感じられる1台だといえます。

フロントクオーターから見ると、
遠近法に沿ってAピラーとボンネットラインが収束していくのに対して、
フロントフェンダーは逆方向に開いていくのが見所となっています。
アルファロメオ カラーボやマセラティ ブーメランのような、
ウェッジシェイプのフォルムでは定番の処理ですね。

カウンタックを彷彿とさせる6角形のフトントガラス形状と、
ボンネットのライン。
カウンタックではフェンダーを曲面的に膨らませていましたが、
こちらは平面的にフラッシュサーフェイスな処理となっています。

チゼータにも見受けられる、
フロントバンパーにカナードのような空力的な面が付けられているのが、
ウェッジシェイプを強調するアクセントになっています。

キャビンがボディに飲み込まれていくような、
重層的なデザインです。
それにしてもホワイトのボディカラーがよく似合っています。

サイドの面が切り立っていて、
フロントからリアまで一直線にショルダーラインが通った、
グループCカーのような形状は、
同じくガンディー二が関わったブガッティEB110にも通じるものです。

一見タルガトップには見えませんが、
よく見ると分割ラインが入っています。

リアのボリュームがすごいですね。
ミドシップのスーパーカーはリアエンドのデザインが重たくなりますが、
面を広く魅せに来た感じですね。

テールランプのグラフィックスがもろに90年代の趣です。
ディアブロで実現しましたが、
ブレーキの排熱とディフューザーも兼ねるような、
リアバンパーのアイディアは、
1985年の6月頃から始まっていた P132から引き続き取り入れられています。

キャビンの絞り込みとテールエンドのボリュームが交錯するのが見ごたえがあります。
ガンディー二のサイン代わりの、
リアホイールアーチの一部直線的な処理がAピラーの傾斜と呼応していて、
アングルを変えると違う表情を見せるので3次元的に楽しめます。

画像は北イタリアのボローニャ県
サンターガタ・ボロニェーゼにあるランボルギーニ博物館
LAMBORGHINI MUSEUM(Shuttle Museo Lamborghini)訪問時に撮影したものです。

    

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